工場でIIoTを始めるための6つの新機軸!
工場のデジタル化を推進する必要があります、もう遅らせることはできません。今回はそれを実現するための方法をご紹介いたします。
年末になると、ほとんどの人が一年の成果を振り返り、来年の目標を立てます。人によっては、縁起を担いで神仏に願をかけることもあるでしょう。
さて、今年は工場のデジタル化を推進しなくてはなりません。あなたはついに工場にIIoT(Industrial Internet of Things)を導入するプロジェクトを開始することになったのです。では何から始めたらよいのでしょうか。私は、それを実現するためのファシリテーターとしてここにいます。
ここでは、工場のIIoTソリューション、そしてそれを実現する6つの新機軸をご紹介します。
1 - 工場全体がアナログであっても、いくつかの重要な要素を加えることで強化することができます。
私はいつも「4-20mAはまだ王様だ」と言いたいのですが、その理由は明らかです。誰もが知っている技術だし、デバイスが動作しているかどうかを簡単に見分けることができるからです。
それに加えて、デバイスの健全性に関するデジタル情報も機器から直接取得することが出来ます。ほとんどのアナログアプリケーションでは、使われているフィールド機器はHART通信機能を備えたスマートフィールド機器です。デジタル・フィールド・機器とHARTフィールド・機器には違いはありません。
それについては、" HART通信プロトコルとIndustrial Internet of Thingsのすべて"で詳しく紹介しています。
しかし、このスマートなフィールド機器を最大限に活用できているでしょうか?心配することはありません。すべてのデータを取得し、それを活用するための簡単な方法が2つあります。まず、WirelessHARTアダプタを使って、既存のアナログ信号に影響を与えずに並行してデータを収集することができます。
WirelessHARTネットワークは、低コストの投資で始めることができ、小さく始めて好きなだけスケールアップすることができます。そして、WirelessHARTゲートウェイをエッジデバイスに接続すれば、ネットワークをクラウド化することができます。
現場とクラウド間のセキュアな通信を利用して、Netilion HealthやNetilion Analyticsなど、用途に応じたサービスを選択することができます。
もうひとつの可能性は、Fieldgate SFG250のようなHARTゲートウェイを使うことです。ケーブル接続でHARTデータを引き出し、エッジデバイスでフィールドデバイスをクラウドに統合することもできます。
どちらを選ぶにしても、設備全体を交換する必要はありません。これらのデバイスを追加するだけで、現場から関連するデータを収集し、それを活用することができます。
2 - PROFIBUSネットワークをアナログで見るのはやめましょう!
信じられないかもしれませんが、多くの工場では、PROFIBUS ネットワークから本来のメリットを得られていません。これはおそらく、問題の発生を防ぐよりも、問題を解決するほうが簡単だという考え方に起因しています。
また、従来のソリューションでは、ユーザーインターフェースが十分ではありませんでした。PROFIBUS ソリューションは、時に必要以上に物事を難しくすることがありますが心配は無用です。このカテゴリでは、もう 1 つの選択肢があります。
IIoTデバイスのおかげで、優れたユーザー体験を実現し、メンテナンスを改善させることができます。FieldGate SFG500のようなゲートウェイは、ネットワークのClass-2マスターとして動作し、すべての診断情報を収集することができます。
また、ゲートウェイをエッジデバイスに接続し、フィールド機器のデータをクラウドに安全に接続することもできます。わずか数クリックで、デバイスをNetilionのようなIIoTクラウドベースのサービスにアクセスできるのです。
今では、ユーザーフレンドリーなインターフェイスと、あらゆるデバイスのネットワーク化を実現しています。そして何よりも、これらの情報を使ってメンテナンスを改善し、生産性を向上させることができます。このような可能性については、"処方的メンテナンス(RxM)とは何か、そのための準備とは? "という記事をご覧ください。
3 - 小さく始めて、学んで、そしてスケールアップする。
IoTソリューションが私たちの日常業務を向上させることはすでに知られていますが、このような例を見ると、現実はあなたにとってほど遠いものに感じさせるかもしれません。それは共感できます。プロセスオートメーション業界では、変化がゆっくりと訪れることが多々あるからです。
でも、一遍に取り組む必要はないと言ったらどうでしょう?一度にすべてを変える必要はなく、工場の中で少しずつ変えていくことで、完全にデジタルな作業環境を整えることができます。
機器の健全性、データ、値などに関するより多くの情報が必要なアプリケーションを1つ選んでください。そして、パイロットプロジェクトのように、ある小さなセグメントにIIoTソリューションを適用して、サービスの詳細やアプリケーションにどのようなメリットがあるのかを学びます。1つのセグメントがうまく機能し始めたら、クラウドソリューションに徐々にデバイスを追加していくことができます。
4 - 情報がカギとなります
知っていること、理解していることが多ければ多いほど、適切な判断を下し、あらゆる分野でパフォーマンスを向上させるチャンスが増えます。例えば、ウェアラブル業界には、心拍数や血圧など健康に関するデータを取得する機器がたくさんあります。
工場内のプロセスを把握することで、スペアパーツの在庫やスケジュール変更などを適切に行うことができます。また、技術マニュアル、校正証明書、レポートなど、フィールド機器に関するすべてのドキュメントに素早くアクセスすることができます。
マニュアルや報告書が書庫の奥にしまってあるのではなく、手のひらの上のスマートデバイスにあれば、何かあったときに探す時間を節約できます。
これらの情報を管理することは、工場のIIoTサービスを利用することで簡単になります。様々な方法でデータベースに情報を入力することができ、チーム全体がドキュメントやプラントの全体像にアクセスできるようになります。
5 - サービスとしてのソリューションは思ったよりも良いかもしれません。
私たちは皆、ソリューションや製品を購入して自分のものにすることに慣れていますが、自分のものにならないものにお金を払うことに少し抵抗を感じる人がいるのも分かります。しかし、多くのデジタル・ソリューションは「SaaS(Solution-as-a-Service)」として提供されています。
SaaSでは、ケーブルテレビやNetflixのように、サービスにログインして、毎月または毎年料金を支払います。IIoTサービスも同様に、サービスにログインすることで、そのサービスを利用できるようになります。市場はまだSaaSの裏表を理解していませんが、顧客としてのあなたは恩恵を受けることができます。
もしサービスが気に入らなければ、NetflixやAmazon Primeと同じように解約すればいいのです。自分に合わないソリューションに縛られることはありません。SaaSのコンセプトは、一つの選択肢に囚われることなく、新しいサービスを試すことを可能にします。
6 – 無料トライアルをみつけましょう
他の多くのサービスと同様に、IIoTサービスが無料トライアルを提供しているのを見かけるようになりましたが、これは素晴らしいことです。実際に使ってみて、どんな風に見えるか確認したいですよね?Netilionをはじめとする多くのサービスでは、それが可能です。
だからこそ、これらのアイデアを試してみませんか?今年を転換点にして、デジタル化を進め、後戻りしないようにしましょう。
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デジタルサイドでお会いしましょう